2021/02/24 19:52
少しずつ温かくなる時期、外に出て運動したいと思う人も増えるはず。でも、ただ走っていても、モチベーションが上がらず続かないということも多いのでは?
そこで今回ご紹介したいのが、プロッギングという環境のことを配慮した新しいエクササイズです。でもプロッギングって一体どんな運動なのでしょう。
新しい時代に入った今こそ、ただ走るのではなくて環境に良いことをはじめてみませんか?
プロッギングってどんなエクササイズ?
そもそもプロッギングという言葉自体、初めて聞くという方も少なくないはずです。プロッギングとはスウェーデン語の“plocka(拾う)”と“jogging”を組み合わせた造語です。つまりゴミを拾いながらジョギングをするということなのです。
環境への意識が高い北欧発祥のこのエクササイズは、ただ走るだけではなく同時に地球もきれいにしてしまおうという発想から生まれたもの。北欧といえば、幸福度が高い、健康度が高い国が多いことでも知られています。
これは、身体・心理・感情的な健康と地球環境は切り離すことができない、という北欧諸国の独自の哲学や思想も関係しているといわれています。ウェルビーイング、サスティナブルなど次世代のことも考えた結果、北欧でブロッギングは自然と生まれたものなのかもしれません。
最近では#Ploggingというハッシュタグをつけて、インスタグラムなどのSNSに投稿する人も増えているほど。いま話題のエクササイズです。
日本にも同じような活動があった??
プロッギングというと何だかおしゃれな聞こえですが、実は日本にも昔から同じような活動があります。ゴミ拾いジョギングなどと言われるもので、個人やグループで地域のジョギングコースや海辺などを走ってゴミを拾う活動が行われています。ゴミに対する意識が高い日本人にとっては、そんなに真新しい活動ではないかもしれません。
海外ではゴミを拾って走るという発想が今までなかったため、いまプロッギングというエクササイズがある種のファッションのように広がっているようです。
ブロッギングのメリットは?
ただ走るのではなく、ただゴミ拾いをするのでもないブロッギング。一体、どんなメリットがあるのでしょうか?
環境に優しいエクササイズ
ブロッギングは何よりも環境にやさしいことが魅力。ゴミ拾いをすることで生態系への汚染や景観の乱れなどを防ぐことができます。
例えば、海のゴミです。砂浜に行くと驚くほどゴミが落ちていることがありませんか?なんと毎年800万トンものプラスチックゴミが世界中の海に捨てられているのだとか。とくに近年ではプラスチックゴミを誤食してしまった海洋生物が死んでしまうことも問題になっています。
ブロッキングが浸透すれば、もしかしたら海の生き物を救うことにもつながり、さらに食物連鎖を考えれば人間の未来を救うことにもつながるのでは?
健康にも精神的にもよい
ブロッキングは環境にとってだけでなく、私たちの体にもプラスの効果が期待できます。
例えばゴミを拾うとなれば、屈んで拾うという動作が加わります。通常のジョギングにはない屈伸運動が増えることで、消費エネルギーもアップし、筋力トレーニングにもつながります。
さらにゴミ袋やゴミを持つことで腕などにより多くの負荷がかかり、トレーニング効果が期待できます。拾うという動作と走る動作を組み合わせるため、バランス感覚も養われます。
また、単に走るのと違いモチベーションが高まることもポイント。目的があった方が人は持続しやすくなるので、自ずと長い距離走れるようになります。
自分のためだけに走るのではなく、環境のために走るという目標ができることで、三日坊主で終わらずに続けられるようになる人も多いとか。
なによりも、「良いことをしている」という気持ちの良さは精神面に大きな好影響を与えてくれるものです。周囲に目を向けることによって新しい気づきや、他のことにもやる気が高まるなど、単調だった毎日をバージョンアップできるはずです。
ブロッギングのやり方
では、ブロッギングをいざ始めるには何を用意すれば良いのでしょうか?
ブロッギングに必要なものは次のグッズです。
・ゴミ袋2、3枚
・軍手や手袋
・ゴミ拾い用のトング
・汚れても良いウェア
地図の確認や距離を測るためのスマートフォンやスマートウォッチもあれば便利です。
プロッギングとはいっても難しいことはありません。一度に大量のゴミを拾うことを最初から目標にはせず、少しずつ始めていくことをおすすめします。
いかがでしたか?プロッギングを通して、私たちは環境だけでなく真の健康にも近くことができるはず。心地よい毎日のため、未来のために、プロッギングをいま始めてみませんか?一人ではちょっと…という方は、地域のワークグループなどを探してみるのも手です。是非様々な活動を検索してみて!
ライター:笹尾真波